コラム

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*本コラムは当事務所代表個人の感想を示しているものであり、掲載されている情報・見解等を利用することに起因する損害について一切責任を負いません。

#028 2023年5月21日
私が愛した「ひよこ食い商法」

#027 2023年5月5日
新NISA制度はノアの箱舟への乗船券なのか

#026 2023年4月19日
「家なき子特例」細則ににじみ出る国税庁の怒りと哀しみ

#025 2023年4月7日
個人事業主のスマホ最適プラン実践例

#024 2023年3月21日
今オプションを売ろうとするあなたへ

#023 2023年3月12日
FPが使いたい自然な英語

#022 2023年2月24日
コロナ禍後の米国で感じたクレカ利用時の変化

#021 2023年2月8日
その後の大手信託銀行ファンドラップ体験記

#020 2023年1月25日
細分化される都市部近郊の土地を見て想うこと

#019 2023年1月12日
資格試験合格への正攻法

#018 2022年12月24日
「譲渡所得」という迷宮にようこそ

#017 2022年12月14日
お金にまつわるアメリカの話で日本でも定着しそうなこと

#016 2022年11月23日
FIRE=Minimalist x FP

#015 2022年11月10日
マイナンバーが果たすべき役割

#014 2022年10月26日
或る優秀なアメリカの弁護士

#013 2022年10月1日
「家族信託」に群がる人たちへ

#012 2022年9月14日
シェフの気まぐれサラダとファンドラップ

#011 2022年9月2日
英語に直すと視界良好に見えてくること

#010 2022年8月22日
分譲マンションは導火線に火がついた爆弾か

#009 2022年8月7日
入国審査で怒る外国人とNISAかiDeCoで悩む日本人

#008 2022年8月2日
最強セールスに簡単に屈した話

#007 2022年7月25日
「水道局の方から来ました」みたいな生命保険営業

#006 2022年7月19日
「不安商法」と「共感商法」

#005 2022年7月7日
不思議な「お得」

#004 2022年6月28日
日米クレジットカード制度の比較

#003 2022年6月15日
非正規社員雇用契約と定期借家契約の相似性

#002 2022年6月4日
選挙で買収される有権者と仕組債を購入する投資家

#001 2022年5月20日
任意継続被保険者制度のルールと禁煙ホテルの張り紙

コラム一覧

#028 私が愛した「ひよこ食い商法」


「ひよこ食い商法」とは資格を取り士業として独立して間もない人や起業家の卵たちの焦り気味な心理につけ込み、何か高額なものを売り込んでくるビジネスのことを言います。

当事務所の開業直後にも多くのひよこ食い業者からの勧誘を受けました。

記憶に残るベスト5を「私が愛したひよこ食い商法」と銘打って紹介したいと思います。

第5位 火災保険金の申請代行業者系

これを「ひよこ食い商法」に入れてよいか迷いましたが開業後間もない頃、とある名刺交換会にて「最初は大変でしょう。お客さんが来たらこちらにも紹介してもらい一緒に儲けましょう」と声掛けされましたので、広義な意味でのひよこ食い商法として第5位にランクインさせました。

火災保険では暴風雨などの自然災害による被害にも保険金が支払われますが、いわゆる経年劣化は対象外となります。

しかしその線引きが曖昧になりがちなことを利用して保険金請求をその手の専門業者が代行して、支払われた金額の一部をピンハネするという如何にも怪しい商売です。

実際に保険会社や消費者とのトラブルも多発しているようです。

第4位 HP作成並びにSEO対策系

実は良心的な業者も多いのでしょうが、情報商材と双璧をなすひよこ食い商法の代表格がHP(ホームページ)作成並びにSEO対策系の売り込みです。

当事務所HPは市販ソフトを使い自分で作成したものなので、その素朴さからバレバレなのか作り直しの提案を数多く受けました。

またHPを公開してもキーワード検索で上位に表示されない中、SEO(Search Engine Optimization)対策業者からの売り込みも多くありました。

どちらも「あなたのコンテンツは素晴らしい。あとは魅せ方をプロに任せれば千客万来は間違いない。そこでの初期投資を惜しんではだめ」という感じです。

第3位 プラットフォーム無料掲載系

第3位としてランクインさせたのが「プラットフォーム無料掲載系」と名付けたひよこ食い商法です。

これは上記第4位の応用的な商法です。

「当社新規事業としてFP紹介プラットフォームを立ち上げました。掲載料等は一切かかりません。どうぞご利用下さい」と案内が来ましたのでその会社のHPを見ると、確かにFP紹介コーナーみたいなリンクがあり既に10数名の独立系事務所らしき人々が細々と掲載されています。

しかしその会社の主な事業案内には「サイト解析」「WEBマーケティング」等の説明がありました。

ピンときて「興味は有りますが無料掲載の最終目的がHP改善のコンサル業務セールスならば遠慮したい」旨の返事を丁寧にしたところ音信不通となりました。

嬉々として掲載に応じた他FPの方々のその後の展開を他人事ながら心配しています。

第2位 独立開業に成功する情報商材系

これぞ「ひよこ食い商法のエースで4番」ですが、1位に選出するのも芸がないので第2位としました。

「月に200万円を稼ぐ伝説FPのすべてのノウハウをその1/10、たったの20万円で身につけることができます!」的な謎の計算に基づく価格設定です。

その「伝説FP」のお名前を早速検索してみると、お金の事だけではなく宇宙の法則に基づく幸福哲学をも伝授してくれる有難い方のようでした。

高額商材の希少性を演出する為に「販売数」と「販売期間」を限定するのが流行りのようですが、間違いなく無限にばらかまれていることでしょう。

第1位 取材して雑誌に掲載系

輝く第1位は「取材して雑誌に掲載系」商法で、単に「取材商法」とも呼ばれています。

その声掛けは「HPの内容を見て代表者のお考えに感銘を受けたので是非とも取材させてもらい当社の雑誌に掲載させて頂きたい」というものです。

雑誌といっても聞いた事のないようなWEB系なのですが、過去の掲載例には数名の有名人の名前もあり、希望すれば芸能人との対談形式も可能であるとのことです。

ある程度話を進めて後に引けない状況になってから断っても高額な制作協力費を請求されるのが典型ですが、類似の商法を以前から知っていましたので直ぐにお断りしました。

独立して間もなくまだ不安なところに雑誌掲載の取材を持ち掛け有頂天にさせるその手口は、まさにひよこ食い商法の技巧派ナンバーワンという事で第1位選出としました。

追記:

ひよこ食い商法で最も悲しくなるのが、同じ資格を持つ人が本業で食えない為か他資格保有者に仕掛けてくるパターンです。

英語には「dog-eat-dog」すなわち「食うか食われるか」というイディオムがありますが、とても殺伐とした気持ちになります。

当事務所HPには「お問い合わせ」タブが付いており、どなたでもお気軽に連絡を入れることが可能です。

怪しいと自動的に「迷惑メッセージ」フォルダに行きますが仕分けの間違いもありますので時々中を確認すると、そこはいつも不審な商法への勧誘メッセージのワンダーランドと化しています。


2023年05月21日

#027 新NISA制度はノアの箱舟への乗船券なのか


「資産所得倍増プラン」並びにその中心的役割を担う2024年スタートの新NISA制度の設計発表もあり、貯蓄から投資への熱量が一定の高まりを見せています。

ネット上でも関連ブログや記事が増えていますが、その内容は「NISAとiDeCo制度比較」とか「株式投資は個別株かインデックス型か」等の従来からのテクニカルな論点が中心です。

しかし今後の金融資産管理と運用の出発点は、よりマクロ的観点から「保有金融資産の通貨選択割合から考える」時代に入ったと考えます。

端的に言えば、日本居住の日本人でも円建て金融資産をどの程度まで米ドル等の外貨資産ベースにシフトするのが適正かという視点です。

投資信託やETF等も含めた株式系と債券系への投資比率割合などの構築は、あくまで金融資産保有のベースとなる通貨比率を決めた後での作業という整理です。

財政規律派的考えを持つ私は、GDP比2倍以上から更に膨張を続ける国債残高問題に加えて、財政ファイナンスの結果として日銀が短期金利調整能力を喪失した実態、日本の経常収支の構造的体質変化などを総合的に判断して日本円の中長的な将来価値に対し悲観的です。

日本の財政健全化は、円安インフレによる円建て家計金融資産の実質価値減少と国の借金の実質目減りとの相殺を通して、すなわち現実的には資産課税ともいえる方法によってのみ達成可能であると感じています。

世界最大の機関投資家の1つとも呼ばれるGPIF(年金積立金管理運用独立法人)の役割は厚生年金と国民年金の積立金管理・運用を行うことですが、その運用ポートフォリオの基本形はバランス良く約1/4づつ、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式であることは有名です。

このことは攻めと守りの両方が求められるGPIFですら既に当たり前のように日本円をベースにした金融資産管理と運用を半分程度に落としていることを意味しています。

つまり、日本の家計金融資産が引き続き円建て預貯金中心である方が既に例外的な状況ですが、その背景として考えられるのが2,000兆円超の日本の家計金融資産の6〜7割程度が高齢者層に保有されていることです。

一般論として、積極的な資産運用の必然性を感じない高齢者層がその金融資産を投資に向けずに日本円にて保守的に管理する事は自然ですし、またその実態をして「日本国債の実質的担い手は日本人の円建て預貯金なので安心」という神話も作り上げてきました。

生涯投資枠1,800万円の運用益が恒久的に非課税となる新NISA制度は2024年から始まりますが、特に75歳以降の後期高齢者層の利用は「今更感」もあり伸びすに円建て預貯金として保有され続けるでしょう。

一方、投資をする余裕がある一定の現役世代は将来不安の解消手段としても新NISA制度を積極的に活用することが予想されます。

そしてその投資先が、成長性や利回りの優位性から外貨をベースとした海外の成長株式または債券等に向かうことは自然なことですし、政府の狙いも実は最初からそこにある気がします。

それは一言でいうと「国家債務の実質的大幅削減の手段として今よりも本格的に発生する円安インフレという土石流に巻き込まれる前に、現役世代は新NISA制度も1つのきっかけに日本円資産を米ドルなどの外貨建ての投資性資産に早く避難させなさい」というものです。

日本の財政赤字の構造的主要因は社会保障費の急増であり、その受益者中心階層は他方で多額の円建て預貯金を蓄えている高齢者世代です。

前の世代が積み上げた借金のツケを次世代以降の納税者に無責任に回すことは「財政的幼児虐待 ( Financial Child Abuse ) 」とも呼ばれています。

年金、医療、介護などの社会保障支出激増の主要因である高齢者世代が、円安インフレという実質的な資産課税方法を通じて、自らの眠れる巨額な円建て預貯金にて支払いを済ませて次世代へのツケを減らすことは、「同世代間受益者負担」または格差是正の手段としての「間接的相続増税」としても道理にかなっている気がします。

この着想が陰謀論的なことを否定しません。

しかし「資産所得倍増プラン」に基づく「貯蓄から投資へ」メッセージの加速とその受け皿としての新NISA制度の整備、そして具体的な総口座数と買付金額倍増目標の発表が、私には国家による現役層に向けての「ノアの方舟への乗船啓蒙運動」に聞こえてしまうのです。

追記:

「ノアの箱舟」は旧約聖書の創世記に書かれた物語です。

神は堕落した人間に怒って洪水を起こしすべてを沈めてしまいましたが、お告げ通りに舟を建造し乗船したノアとその家族と動物たちは助かることができました。

新NISA制度もきっかけとして金融資産の基軸を日本円から外貨建てにシフトできた場合、嵐が去った後の次世代日本人はこの国に希望の虹を見ることができるのでしょうか。

2023年05月05日

#026 「家なき子特例」細則ににじみ出る国税庁の怒りと哀しみ


私の愛読書の1つである国税庁ホームページ掲載の「タックスアンサー(よくある税の質問)」には数多くのドラマが散りばめられてます。

一例としてタックスアンサー第4124話(正確には単にNo.4124)記載の相続税制に関する「小規模宅地等の特例」を見てみましょう。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm

本特例対象は相続財産としての特定事業用宅地、特定貸付事業用宅地、並びに特定居住用宅地の3つに大別できますが、ここでは特居住用宅地、すなわち亡くなられた方の自宅(土地)のケースに焦点を合わせてみます。

結論としていえることは、本特例はとても優しく心が温まるものだということです。

それは難しい話ではありません。

例えば夫を先に亡くした妻が、または両親を亡くした同居の子供等が図らずとも不動産価値の高い場所に住んでいても、遺族として相続税負担にあまり悩まされずに安心して同じ家に住み続けることを可能にするものです。

具体的には相続した自宅土地の財産評価を一定の面積までは80%減額して相続税ができるだけかからないように設計されています。

更には亡くなった方に配偶者や自宅同居親族がいない場合には、それ以外の親族ですら相続発生の3年以内に自分またはその配偶者名の持ち家に住んでいないことを条件にこの特例の対象者になることができます。

これは通称「家なき子特例」と呼ばれているもので、例えば何らかの事情で実家から離れ借家に住んでいる子供が親の死を知らされて「実家を継ごう」と決心した場合にも、その心意気を税制面からサポートする心優しい配慮に見受けられます。

このような特例の「家なき子該当要件」として平成30年に以下の2点が追加されるという「事件」がありました。

① 相続開始前3年以内に日本国内にある取得者、取得者の配偶者、取得者の三親等内の親族または取得者と特別の関係がある一定の法人が所有する家屋(相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋を除きます。)に居住したことがないこと。

② 相続開始時に、取得者が居住している家屋を相続開始前のいずれの時においても所有していたことがないこと

この2つの追加条件を読む限り、本来の「心温まる」主旨を超えた以下のような特例適用の申請が行われたことが想像できます。

(①のケース)

「よし、今の自宅はオレが所有している会社に渡してしまい、そこから社宅として借りている体裁さえ整えれば家なき子になれて特例が使えるぜ」

(②のケース)

「よし、オレの自宅は子供にくれてやろう。そこでの贈与税なんてたいしたことない。そうすればオレも子供の家に同居する”家なき父さん”として特例が使えるぜ」

税務に関することに限らず社会保障関連の申請に於いても、それを管理運営する関係省庁や自治体は「条文が分かりにくい」「適用要件が厳しい」「提出する書類が多すぎる」「手続きが煩雑だ」「対応スピードが遅い」等々の批判を浴びることがあります。

しかし、そうならざるを得ない、またはそうせざるを得ないことの理由はこの「家なき子特例」への細則追加からも明らかです。

客観的な状況証拠からすれば本来の主旨から逸脱しているとしか思えないような申請を受理せざるを得なかった時、また再発防止策として新たな細則の文案を隙がないように推敲する時、国税庁担当者の方々は一体どのような気持ちでいたのでしょうか。

本改正に対応した関係者のぶつけようのない怒りや哀しみに想いを馳せて、私はタックスアンサー「第4124話」を静かに読み終えたのでした。

追記 :

コロナ禍での持続化給付金詐欺事件の横行は記憶に新しいところです。

持続化給付金は新型コロナウイルス蔓延の影響で経済活動が著しく停滞した中での事業の継続を支えるため、支給までのスピード感を優先させることが政治的にも求められました。

その結果として、緩やかな要件、緩やかな提出書類、更には2019年度確定申告期限の延長という配慮も重なり、多くの不正受給者を出現させました。

申請手続き等に対して多くの書類提出を求め時間を掛けて慎重に審査することは「お役所仕事」と揶揄されることがあります。

しかし性善説的対応が不正受給に利用されてしまうことが最たる「税金の無駄遣い」の1つであることに間違いはなく、申請への審査は慎重であるべきで違反者には「徹底的に割が合わない厳罰」を課すような法改正が必要と強く思います。

当FP事務所はあくまでも正攻法にて「世の中の仕組みとルールの背景を可能な限り解き明かし、退職前とその後のキャッシュフロー管理、そのユニークな税制を踏まえた金融資産運用、社会保障制度活用、生命保険設計、不動産投資、相続・事業承継設計等の最適化案」を提案致します。


2023年04月19日

#025 個人事業主のスマホ最適プラン実践例


FP相談は通常、年間収支表(PL)と資産負債表(BS)を基に将来に渡る個人キャッシュフロー表(CF)を作成して毎年の金融資産残高を連続的に可視化するところから始まります。

そして相談者の毎年末の金融資産残高に危険な減少傾向が見受けられる場合には、その改善策を「収入増」「資産運用」「支出減」の組み合わせで考えて行きます。

その過程でよく使われるのが「保険の見直し」ですが、一時期それに加えて「スマホ契約の見直し」がブームになった事がありました。

「ありました」と敢えて過去形にしたのは、総務省による指導もあり、メガキャリア系の新ブランドも含めて多くの新規参入の結果、「新料金プラン」への移行が既に累計約5千万件超にまで到達したからです。

そこで本稿では少し角度を変えて、個人事業主FP自身のスマホ通信プランの実践例をお伝えしたいと思います。

次の3点を目標到達点としました。

1.競争力があること(=安いこと)

2.通話通信量にできるだけ制限がないこと

3.公私を仕組み的に使い分けられること

結果、私の場合はDual SIM対応の本体(iPhone XS Max)をベースとして楽天モバイルの通常プランUN-LIMIT VIIとMVNO系マイネオのマイソク(スタンダードプラン)を併用するものとなりました。

先ずは両社のプランを個々に確認します。

[ 楽天モバイル UN-LIMIT VII ]

通話:楽天Linkアプリで無制限
通信:3GBまでなら最低料金
料金:税込1,080円/月

[ マイネオ マイソクスタンダード]

通話:10円/30秒(アプリ)
通信:平日12時台を除き1.5Mbpsで無制限
料金:税込992円/月

この2つのプランを組み合わせると以下の通りとなります。

通話発信:楽天モバイルをデフォルト設定にして無制限

通話受信:2社の電話番号を個人用/事業用に分けて無制限

通信(除く平日12時台):マイネオをデフォルト設定して無制限

通信(平日12時台):必要時に楽天モバイル3GB部分を利用

料金:合計税込2,072円/月


 「設定」→「モバイル通信」画面へ


私の場合は楽天モバイル(の電話番号)をプライベート用に、マイネオ(の電話番号)を個人事業用に、1台の端末の中で使い分けておりマイネオの月額992円を経費算入しています。

この「楽天モバイル+マイネオマイソクDual SIM方式」のデメリットは平日12時台のマイネオプランの通信スピードが32kbpsに制限されてしまう為、WiFi環境がない場合には必要時に楽天モバイルに手動で切り替えなくてはいけないことです。

しかし個人事業主の場合は昼食時間が同時刻帯に限定されませんし、WiFi環境がない場合でデータ通信が必要となる場合には楽天モバイルの毎月3GBで対応可能です。

また、この制限時間帯以外のマイネオスタンダードプランの1.5Mbpsというスピードはテキストサイトはもちろん動画視聴もほぼ快適です。

以上、税込2,072円にて通話・通信無制限にかなり近いプランを構築できた訳ですが追加メリットとして以下の点があります。

4.通信障害対策になること

昨年夏にKDDIの大規模通信障害があったことは記憶に新しいところですが、Dual SIM採用により異なる業者の2つの回線を随時利用するために、万が一の対策になります。

ちなみにMVNOであるマイネオはどの大手キャリアの通信網を使うかを契約者が選択できるのですが、私の場合はau回線を利用しています。


  Dual SIMのスマホ画面表示


5.ウンチクを語れること

冒頭に「新料金プランへの移行は一巡」と書きましたが、今でも街頭の新プラン乗り換えキャンペーンにて「毎月スマホ代にいくら払っていますか?」と声を掛けられることがあります。

そのような場合に、売り込まれるプランよりも自分のプラン優位性のウンチクを語れることはドヤ顔的快感となります(笑)。

本体のiPhone XS Maxは2018年に購入したのですが、当時Dual SIM対応機種であることなど全く意識していませんでした。

しかしあと数年は使えそうですし、結果的にとても良い買い物ができたと感じます。

追記:

本Dual SIM方式の原型は楽天モバイルが通信料1G以下を無料にしていた時代に、マイネオのデータ通信プランのみのコースを付加して「月額約1.200円強でスマホライフが実質無制限に楽しめる」とのブログに触発され、それを真似したことが発端でした。

残念ながらその後楽天の1G以下無料プランは姿を消してしまいましたが、複数電話番号を1つの端末で公私分けて保有可能な本プランに発展改良させることができました。

今後とも各社がしのぎを削って新プランを発表してくることでしょう。

本記事の実例が最終形と決めつけることなく、スマホ通信通話プランの最適化に今後とも挑戦したいと考えています。

2023年04月07日

#024 今オプションを売ろうとするあなたへ


あなたはプットオプションを売り新規に株式を買おうとしている方ですか?

それともコールオプションを売り保有株を売ろうとしている方でしょうか?

前者には「ターゲットバイ」、後者には「カバードコール」と素敵な愛称までついているようですが、私の話を5分だけ聞いてください。

オプション取引は証券会社や取引所によって積極的に宣伝されていますね。

しかしそこでの「指値の成否を問わずプレミアムという確定利益が付いてくるお得な取引」という説明は本当ですか?

今オプションを売ろうとするあなたへ。

オプションの売りで得られるプレミアムは、誰が何を目的にあなたに支払うものなのかを考えたことがありますか?

オプション売取引はプレミアムが必ず貰えること以外はふつうの指値取引と何も変わらないという夢のようなwonderland(不思議の世界)なのですか?

お答えします。

先ず、あなたが売るオプションを買ってプレミアムを支払ってくれる人は、平時を超えるような損失が発生する、または大きな利益が取れる時に備えて、小銭で喜ぶあなたを「保険」として利用する方々です。

すみません、失礼な言い方をして。

でもオプション売取引の推奨セミナーで使われるチャートを思い出してみてください。

いわゆるボックス相場で小さく上下を繰り返すものですよね。

要は保険機能が発動しないで済む相場です。

これであれば「保険引受人」のあなたは指値売買の繰り返しで利益を上げると同時にオプションプレミアムという名の保険料まで貰えて幸せです。

しかし上でも下でも相場が「突き抜ける」ことを考えたことがありますか?

オプションの買い手側はいつもそのことを考えています。

今オプションを売ろうとするあなたへ。

オプションを売るあなたは、まさか医療保険とかに加入していませんよね。

毎月何千円かの保険料を支払えば、病気や怪我の際にまとまった額の保険金を受け取れるやつです。

医療保険で保険会社が受け取る保険料は、あなたがオプションの売リ取引で受け取るプレミアムと同じです。

同様に予期しない病気や怪我の際に保険会社が加入者に支払う保険金と、大きな市況変動時に、オプションを買った相手の大損失をあなたが肩替わりする(またはあなたの大儲けを渡してしまう)仕組みも同じです。

よって私にはオプションを売り他人のリスクを引き受けるような勇気のあるあなたが、他方で医療保険などに加入するとは思えないのです。

2023年3月10日(金)の日経平均終値は6営業日ぶりの反落となり28,143円でした。

そして日本時間の翌11日(土)朝に、ある米銀破綻のニュースが飛び込んできました。

その直前まで週明けの株式市場に買いの指値を入れようと考えていた人は、このニュースによって週明け13日(月)朝は様子見を決めたことでしょう。

しかしプットオプションを既に売却済みの人はその取引ルール上、指値を撤回できませんので、なすすべもなく高値掴みとなったことでしょう。

この情景はオプション売り取引の本質を理解する上で重要です。

最新情報に反応して敏感に変動するマーケットに対しては「臨機応変な朝令暮改力」がとても大切ですが、オプションを売却してしまった人にその力はもう残されていません。

市況の急変が迫ろうとも、約束した(1週間などの)期間中に指値を撤回することは許されません。

それがプレミアムの代償ですから。

今オプションを売ろうとするあなたへ。

オプション売り取引は、魔法の国のwonderlandではありません。

それでも投資は自己責任ですから、目先の小銭欲しさにオプションを売るのはもちろんあなたの自由です。

しかし最後にもう一度「貧すれば鈍する」という諺を思い出して下さい。


追記:


私は過去から現在まで金融業界に関わったことがありません。

とある大手総合商社にて典型的な市況商品の現物グローバルトレーディングに長年携わってきました。

その仕事は「同業競争相手よりも高く買い安く売り自分も儲ける」スキル勝負の世界でした。

そのスキルとは商品市況に対する見越力、傭船力と共にいかに上手くオプションを取引先から取得するかというものです。

例えば、輸出者からは市況よりも多少高く買う代わりに購入数量に関して、輸入者には市況よりも少し安く売る代わりに商品受渡月に関して、一定の幅でオプションを個別交渉で獲得していきます。

しかしその商品市況がいわゆる凪(なぎ)の状態であると、いくらオプションを確保していても利用機会がなく少額な損失が発生します。

一方、市況が大きく動く時であれば、数量や受渡月のオプション発動を駆使して莫大な利益を得ることができます。

いわば小さく負け続ける中で、年に数回は訪れる大きく勝てるチャンスを活かして年間利益を確保するような仕事です。

このような職歴の私には、オプションの売取引を真顔で推奨する記事や動画等が筋の悪い冗談にしか映らないのです。

2023年03月21日
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